西湖から精進湖へ。フジサン特急も。
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西湖へ行く。(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
自転車での走行ルートです。クリックすると拡大します。

 河口湖から、西側にある西湖(さいこ)に向かいました。わたしは、富士五湖の湖面の高さ(標高)は、みな同じだと考えていましたが、違いました。河口湖から西湖への道は、急な登り坂があり、この坂を登り切ったところに西湖がありました。

 あとで調べて分かったのですけれど、河口湖・湖面の標高は約830メートル、西湖・湖面の標高は約900メートルと、約70メートルもの落差がありました。先日、走った茨城県霞ヶ浦・湖面は標高約0メートルですから、ここの湖とは800〜900メートルの標高差があるわけですね。なるほど、冷え込むわけです(笑)

夏まで使われないボードが天日干しされている。西湖にて。

 西湖は、河口湖に比べ、ひっそりとしていました。自動販売機の250ミリリットル入りの缶ジュースが150円したり、カレー1杯1000円の看板を見ると、夏場は、たくさんの観光客が訪れる一大観光地だということが、かろうじて読み取れました。しかし、こうした市価より2〜3割高い値付けを見なければ、ここが観光地だとは分からないくらい静かです。

 西湖も、河口湖と同様、湖の南側と北側に県道があります。わたしは、迷わず、陽のよく当たる北側の県道を選びました。西湖を横切ったところに、「野鳥の森公園」がありました。ここに町営食堂があり、お昼ご飯をいただくことにしました。

富士山とわたし。

 この公園では、ちょっとした氷祭りが開かれていて、いくつもの氷像が並んでいました。カメラ撮影客は、バックに富士山を写すアングルで、氷像を撮っていました。このあたりは、旧足和田村と呼ばれていたそうですが、03年末の町村合併で、今は富士河口湖町になったそうです。

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西湖にて。
青木ヶ原樹海。
樹海と富士。
樹海とわたし。
西湖から富士山を見上げる。

精進湖へ行く。(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
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精進湖の全景。
氷が張る湖。
山深い湖。
精進湖の周囲を走る。
精進湖とわたし。
精進湖に到着。

 お昼ご飯をいただいてから、精進湖を目指しました。西湖から精進湖までは、国道139号線と国道358号線を通らなければなりません。西湖から国道139号線までは、いったん坂を登り、そのあと精進湖まで下り坂が続きます。西湖と精進湖の湖面の標高は、ほぼ同じ約900メートルです。

 国道139号線は、それほどクルマの交通量が多くないと思っていたのですが、予想していたより何倍も交通量が多く、意外でした。国道だけあり、マイカーだけでなく、大型トラックやトレーラー、タンクローリーなども、ガンガン走っていました。

精進湖から見える富士山。湖の一部に氷が張っている。

 片側に細い歩道はあるものの、クルマの排気ガスで、快適なサイクリングは難しそうです。もし、これが夏場ならば、さらにクルマの量が増えて、渋滞を起こしても不思議はありません。

 また、富士五湖周辺の道は、全体的に狭く、歩道がほとんどありません。もし、多くのマイカーが美しい富士山に気を取られながら走るとしたら、自転車にとって、とても危険な場所になり得ると思いました。わたしの行った冬場でも、予想していたより多くのマイカーや観光バスが富士五湖の周囲を走っていました。

 ◆国道から、精進湖を一周する県道に入りました。急に静かになりました。精進湖は、富士五湖のなかで、いちばん小さい湖です。観光地化が進んでいない貴重な湖でもあります。しかし、精進湖を一周する道のうち、およそ半分を交通量が多い国道が占めており、静寂な雰囲気が損なわれていないか気がかりです。押すと写真が出ます。

 風景を楽しみながら、のんびり自転車で走っても、30分もあれば一周できるほど、精進湖は小さい湖でした。このためか、湖の一部は、薄い氷が張っていました。スケートができるほど厚くはありませんが、標高900メートルもあると、湖の一部が凍るほど冷え込むということが分かりました。


河口湖へ引き返す。(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
波打ち際に砕けた氷が浮いている。

 帰りの電車は、17時02分に河口湖駅を出発します。ほんらいの計画では、精進湖のさらに向こう側にある本栖湖(もとすこ)まで行こうと考えていたのですが、精進湖までで引き返すことにしました。時間に余裕をもって帰りたかったのと、本栖湖までは、国道139号線でしか行けず、この国道が予想以上にクルマの量が多かったからです。

 西湖から河口湖までは、快適なサイクリングを楽しめました。湖面の標高差が70メートルほどあり、まるで、川下りをしているようでした。西湖、河口湖の湖面は、精進湖のように凍ってはいませんが、湖岸には砕けた氷片が、いくつも打ち上げられているのが見えました。湖が大きいため、波が立ち、これが氷を砕くのだと思います。

河口湖北側を走る県道21号線の様子。

 河口湖は、行きの反省から、北側の日当たりのいい道(県道21号線)を走りました。この道から河口湖駅に行くには、一部国道137号線を通らなければなりません。この国道は、またしてもクルマの交通量が多いため、歩道が整備されている河口湖大橋有料道路を走ることにしました。

 この橋は、河口湖を横断する橋で、河口湖駅までの近道でもあります。自転車の通行料金は片道1台20円です。料金は安いのですが、通行に条件があり、「自転車を降りて渡らなければならない」とのことでした。「だったら、クルマやオートバイも、降りて押して渡る規則にすればいいじゃん」と思ったのですが、そうも言ってられないので、仕方なく、降りて歩きました。


フジサン特急に乗る。(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
フジサン特急とわたし。

 ◆17時02分の電車にこだわったのは、理由があります。富士急行のパノラマ特急「フジサン特急」に乗りたかったからです。フジサン特急は、富士山の絵柄が塗装してあるユニークな列車で、大月駅まで普通より10〜20分ほど短い40〜50分ほどで運行しています。しかも、先頭車両はパノラマ!押すと写真が出ます。

 西湖から河口湖までが、下り坂ということもあり、予定より早い16時00分頃、河口湖駅に着きました。フジサン特急は、大月駅までの乗車券1110円の他に、特急券300円と着席整理券100円の計1510円(04年2月現在)が必要です。

富士山の絵柄が印象的。

 ◆着席整理券とは、パノラマ展望室のある先頭車両に座るときに必要です。しかし、パノラマ展望をいちばん享受できる最前列の席を指定できる券ではないため、どこに座るかは“早い者勝ち”ということになります。押すと写真が出ます。

 わたしは、30分で自転車を袋に詰める作業を終わらせ、16時30分にフジサン特急が停車しているホームに着きました。幸い、他の乗客はまだ来ていなかったため、最前列の席を取ることができました。フジサン急行の上り列車(大月駅行き)は、先頭車両にしかパノラマ展望室はありません。最後尾の車両は普通のタイプです。

 しかし、富士急行は、富士吉田駅に入ったあと、折り返して大月駅に向かうため、河口湖駅から富士吉田駅までの、わずか4キロほどのあいだだけが“先頭車両”で、富士吉田駅から先は“最後尾車両”に変わります。先頭車両のときは、まるで自分が電車を運転しているようで快適ですが、富士吉田駅以降に最後尾になると、なにか損した気分になります。

クリックすると拡大します。
夕日がまぶしい。
最後尾の車両。
富士急の普通列車。
夕日に照らされる。

パノラマ展望車両は最高!(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
先頭車両の最前列に座る! 河口湖駅出発直前。

 富士山特急は定刻の17時02分に出発しました。列車のなかで、先頭車両が最後尾車両になってしまう心境をフジサン特急の最前列の座席に座って録音しました。

 ◆「ほら、(富士山が)すごいきれい。裾野までよく見えるよ。(富士山は)絵みたいに上に雪をかぶっているよ。河口湖を出発してからずっと下り坂が続くね。ほら、富士山、富士山! 新幹線から見るより、ここは近いから、雰囲気がぜんぜん違う。(先頭車両なのは)ここまでだっ。すごい残念。ここまでだぁ…。反対側(最後尾)に行く? 行かないの? (展望室の椅子はリクライニングないけれど、普通の車両は)リクライニングがあるよ」という趣旨を話しています。ここをクリックすると音声を再生します。(録音時間60秒、容量416KB、MP3形式)

いよいよ出発! 富士吉田駅までは最前列なんだけど…。

 ところが、富士吉田駅から河口湖駅に向けて折り返し運転を始めたとき、どうしてパノラマ展望車両が最後尾になるのか、突如、納得できました。もし、大月駅側に展望室があったら、富士山がまったく見えなくなってしまうからです。展望室を最後尾にもってくることで、大月駅まで、ほぼずっと富士山を見られるようにしたのです。

“最後尾”に変わっても、やはり快適! 富士山がとてもよく見える。

 ◆富士吉田駅を出発したときから、再度、録音をしました。「展望台を、どうしてこちら側につけたのか分かったよ。すごい富士山がきれいだ。ずっと裾野まで見えるよ。富士吉田と呼ばれるだけあるわな」という趣旨を話しています。ここをクリックすると音声を再生します。(録音時間2分8秒、容量875KB、MP3形式)

 フジサン特急は、定刻通り大月駅に到着し、わたしはJRに乗り換えて帰りました。標高800メートルの冬の湖は、ところどころに氷を浮かべ、とても静かでした。また、湖畔に立てば、美しい富士山が目の前に見えたのが、とても満足でした。



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