| 自転車好きな店長。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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2005年初夏、東京・三鷹でいちばん心のこもったお料理をふるまってくれるリトルスターレストラン(ミヤザキアサミ店長)創業1周年を記念して、グラフィックデザイナーのれざさんといっしょに、三鷹にある国立天文台への自転車ツーリングに出かけました。れざさんは「があ子の掲示板」の常連さんとしてもお馴染みです。お昼には、もちろんリトルスターレストランのおいしいランチメニューをいただきました。
リトルスターレストランは卓越した才能を持ったプランナーのミヤザキさんとその志を同じくする仲間たちが理想のレストランを求め、自らの手で創ったレストランです。おちついて、ゆったりとした自由な雰囲気のお店で、特別においしい料理や飲み物でもてなしてくれます。でも、お値段はごく普通の都内のレストラン並み。開店してからわずか1年あまりで、みるみる間にファンを増やし、今ではランチが始まる前から行列ができるほどです。 いくら客が増えても、ランチがテーブルに並ぶのが遅れることはありません。注文してから、できたてのランチが並ぶまでのリードタイムはいつも一定していて、確実に客を回転させるたぐいまれなマネージメント能力も持ち合わせています。しかも、ミヤザキさんは大の自転車好きで、ちょっとしたお休みのときは、折り畳み自転車を電車に乗せて、海や山へと出かけていらっしゃいます。 自転車のことをとてもよく理解しておられるため、リトルスターレストランのファンの中にも、多くの自転車ライダーがいます。わたしもその中のひとりです。 すばらしいリトルスターレストランの1周年を祝って、何かできることはないかと考えたわたしは、かねてからリトルスターレストランに関心を示しておられたグラフィックデザイナーのれざさんといっしょにツーリングへ出かけることにしました。リトルスターレストランで昼食をいただき、三鷹市の国立天文台−三鷹キャンパス−まで足を伸ばすことにしました。 |
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| 代々木公園から出発。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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ツーリング当日、JR原宿駅からほど近い代々木公園で、れざさんと待ち合わせしました。わたしは東京西部の井の頭公園(三鷹市)を自転車活動の拠点にしているのですが、れざさんは東京東部を活動エリアにしているので、その中間点をとって代々木公園で待ち合わせることしました。 最終目的地の国立天文台まで、回り道を含めた往復の走行距離はおよそ45メートルで、このうち約半分は安全なサイクリングロードや大規模な公園の中を走りました。もともとリトルスターレストランのある三鷹市は神田川サイクリングロードと多摩湖サイクリングロードの接続点に位置していて、自転車で行きやすいところです。自転車好きのミヤザキさんらしいお店の立地条件です。 朝9時に代々木公園を出発したわたしたちは、まず神田川サイクリングロードに入り、そこから善福寺サイクリングロードへ迂回しました。リトルスターレストランまでは神田川沿いのサイクリングロードをただひたすらまっすぐ進めばいいのですが、時間がまだ早いこともあり、より大規模な公園が多く整備されている善福寺川沿いのサイクリングロードを通ることにしました。善福寺サイクリングロードへ迂回しても、環状8号線の少し手前で、再び神田川サイクリングロードへ合流することができます。 ランチの時間から営業を始めるリトルスターレストランの開店時刻に間に合うよう、ゆっくりと善福寺の美しい公園沿いに自転車を進めました。 |
| リトルスターレストランに到着。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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三鷹駅南口から500メートル弱のところにある三鷹産業プラザ地下駐輪場に着いたのは午前11時30分。ランチにちょうどいい時間でした。三鷹産業プラザの駐輪場は地下にあるため、道路から自転車が丸見えにならず、施錠さえしっかり行えば、防犯上なかなか条件がいい駐輪場だと思います。リトルスターレストランからも歩いて3分ほどと近く、自転車でリストスターレストランのランチを食べに来たライダーのためにあるような理想の駐輪場です。
れざさんとわたしは、リストスターレストラン創業1周年のお祝いに2人でお金を出し合って、花束を贈ることにしました。お花屋さんに立ち寄り、落ち着いた青い色のお花を選びました。ミヤザキさんのプランナーとしての知性や、より上質なサービスや料理の創出に努めるひたむきな姿勢によく似合っていると思ったからです。小さな白い花も、いつも朗らかでかわいいミヤザキさんのぴったりだと思って添えました。 正午前にリトルスターレストランの入口に到着したときは、すでに開店を待つ客の姿が見られ、お店は忙しさのピークを迎えようとしていました。でも、ミヤザキさんは、すぐにわたしたちに気づいてくれて、青い花と白い小さな花でこしらえたささやかな花束を快く受け取ってくださいました。れざさんとわたしは、とてもうれしく思いました。 リトルスターレストランのランチは850円(2005年10月時点)で、飲み物付きです。ごはんの大盛りにも対応して下さいます。ボリュームたっぷりのランチに付いてくる飲み物は、コーヒー・紅茶の他に、グレープフルーツなどの新鮮なフルーツジュースも選べます。どれも淹(い)れたて、手づくりの一級品の飲み物ばかりです。 世の中のランチが、みなリトルスターレストランのようにおいしくて、落ち着いた雰囲気で、なおかつお手頃な価格だったらどれだけ多くの幸せがもたらされることだろうと思いました。 | クリックすると拡大します。 |
| 国立天文台へ。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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リトルスターレストランを後にしたわたしたちは、同じ三鷹市内にある国立天文台−三鷹キャンパス−に足を伸ばしました。国立天文台は、昼間の間、キャンパスの一部を一般に公開しているのですが、れざさんに教えてもらうまで、わたしは天文台の一部が公開されていることを知りませんでした。入場料は無料で誰でも自由に見学することができます。
三鷹キャンパスでは、同キャンパス内で最古の観測施設である「20センチ屈折望遠鏡」や、屈折式望遠鏡として国内最大の65センチ口径を誇る望遠鏡を収めた「大赤道儀室(だいせきどうぎしつ)」、細長い塔のような形をした建物全体が望遠鏡になっている珍しい施設「アインシュタイン塔」などが一般に公開されています。この3つの建築物は、いずれも国の登録有形文化財に指定されています。 れざさんは、正面から見ていちばん奥にあるアインシュタイン塔に、とても興味を示しました。塔が建てられたのは今から75年ほど前の1930年。日本が自滅的な戦争に突き進んでいた頃です。当時、世界最先端の光学技術を持ち、後に軍事同盟を結ぶドイツの光学メーカーから基幹部品であるレンズを調達して建築したそうです。太陽の重力によって、太陽光スペクトルの波長がわずかに長くなる現象(アインシュタイン効果)を検出する実験などに活用されました。 アインシュタイン塔の前に建てられた解説文から次に引用します。
アインシュタイン塔を見て、その古風な建築様式から、れざさんは「まるで1978年にフジテレビ系列で放映されたドラマ『白い巨塔』(山崎豊子原作)の主人公の財前五郎に扮する田宮二郎さんが白衣姿で扉の向こうから表れるようだ」と、戦後間もない病院の研究棟のようだと話していました。 |
| 大赤道儀室。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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次にれざさんか興味を示したのは、屈折式望遠鏡で国内最大の65センチ口径がある大赤道儀室でした。この望遠鏡は1926年に建てられた古い施設なのですが、8年前の1997年まで、土星の衛星や星の位置観測など、実際の業務で使っていたそうです。70年余りも実用に耐えてきたなんて驚きました。きっと関係者のみなさんが壊れないよう、修復しながら、大切に使ってきたのだと思います。 現在、巨大な望遠鏡が収まっている室内は、天体観測に関する天文台歴史館につくり変えられており、わたしたちが立ち寄ったときは、天文学を学ぶ学生さんらしい容姿の若い学芸員の方が、展示資料について簡単なガイドをしてくださいました。 学芸員さんの説明によれば、この大口径の望遠鏡は、地球から4000光年離れたところで、太陽と同じ明るさの恒星が放った光を捉えることができるそうです。1光年とは光の速度で1年間進んだ途方もなく長い距離を指していて、さらにこれの4000倍が4000光年ということになるのですが、あまりに遠い話しでよく分かりません。 そこで、学芸員さんに別の表現を求めたところ、「富士山頂で誰かがお弁当を食べていたとすると、そのおかずが何であるのか、三鷹にいながらにして判別できるほどの精度をこの望遠鏡は持っている」という答が返ってきました。なるほど、これなら、この望遠鏡のすごさがよく分かります。 すばらしい性能の望遠鏡を格納した大赤道儀室なのに、丸い屋根の内側や床など建物の主要な部分が木材でつくられていた点に、わたしは長い歴史を感じました。 | クリックすると拡大します。 |
| 帰路。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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天文台を後にしてからは、野川公園と多摩川サイクリングロードを経由して帰りました。多摩川沿いに狛江市まで下り、そこから小田急線に沿って新宿方面へ進むと、代々木公園に着きます。小田急線は、近年、線路の高架工事を進められていて、この工事に伴い沿線の道路が急ピッチで整備されています。整備が終わった区間は、比較的自転車が走りやすい道路が続いています。大きな鉄道の高架沿いに走ればいいので、道に迷いにくいという利点もあります。 れざさんは、自転車で東京から新潟や京都まで走ってしまう強力な脚力をお持ちなのですが、この日はわたしの平均時速8キロメートルという遅さに合わせてペダルを踏んでくれました。思いやりのあるやさしいれざさん、どうもありがとうございました。 そして、創業2年目に突入した三鷹一の料理店リトルスターレストランのミヤザキさん、これからもとびきりのお料理を自転車ライダーにふるまっていただければ幸いでございます。
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