《能登半島特集〜その4〜》
能登空港ポタリング。羽田へ帰る。
[能登半島・目次ページへ]  [総合・目次ページへ] 
穴水から能登空港へ。(◆の段落か写真をクリックすると拡大写真が見られます)
本日の走行ルート。地図をクリックすると拡大します。

 いよいよ、能登半島ツーリングの最終日です。この日は、15時40分に能登空港を出発し、東京・羽田空港に帰らなければなりません。わたしは、あまり遠出はせず、能登空港周辺の山林を自転車で走る計画を立てました。飛行機に乗り遅れたらたいへんですからね。走行ルートは右の地図をご参照ください。

 この日は、青空が広がり、とても気持ちのいい天気となりました。わたしは、昨日夜のうちに、近くにあったコンビニから、着替えなどの荷物を宅配便で自宅に送り返しました。このため、手持ちの荷物は、ほとんどなく、とても身軽になりました。お宿の支払いを済ませて、いざ出発です。

珠洲道路は交通量がとても多い。おそらく、能登半島でいちばんでしょう。

 まず、能登空港に向かいました。身軽になったといえ、自転車を飛行機で輪行するための輪行袋や緩衝材があり、これらを空港のコインロッカーに預けようと考えたからです。穴水から空港までは、珠洲道路(すずどうろ)を走るのが、いちばん近道です。

 ◆珠洲道路とは、その名のとおり、穴水から能登半島の先端に位置する珠洲までの約53キロを結ぶ幹線道路です。わたしは、能登半島の他の道路と比較して、この珠洲道路も、恐らく、それほど交通量が多くないと考えていました。でも、実際は大違いでした。これは、珠洲道路の写真です。押すと写真が出ます。

03年7月に開港したばかりの能登空港。

 わたしの予想に反して、とても交通量が多かった珠洲道路には、マイカーやトラックなどが、ビュンビュンと走り、東京や川崎あたりの産業道路もびっくりするほどです。地域産業の根幹を支えているインフラになっていました。

 よく考えてみたら、珠洲道路は、能登半島唯一の有料道路「能登道路」に直結していて、さらに、この能登道路は、高速道路の「能越自動車道」や、北陸最大の都市・金沢につながっているのです。交通量が多いのも、なっとくできます。

 お宿を、朝8時半に出発したのち、珠洲道路を通って能登空港に着いたのは、東京・羽田からの第1便が到着する30分前の午前10時半時でした。穴水から能登空港までの距離は約10キロ。2時間かけて走ったということは、平均時速たったの5キロ。歩くよりちょっと速いくらいですね。


スーパードルフィンが飛来。(◆の段落か写真をクリックすると拡大写真が見られます)
真新しいエアーニッポンの受付カウンター。

 穴水から向かうと、空港は標高約200メートルの山の上にあり、ずっと登り坂が続きます。だからといって、平均時速5キロで、大型トラックが地響きを鳴らしながら疾走する珠洲道路を走るのは、クルマとの時速差がありすぎて、やはり、ちょっと怖い。

 能登空港は、03年7月に開港したばかりの新しい空港です。空港ターミナルも真新しく、空港周辺の施設も、とてもよく整備されています。1日2往復しかなく(03年12月現在)、しかも、全日本空輸系列のエアーニッポンの独占航路で東京・羽田としか往来していないという制約はあります。でも、今後、利用客が増えれば、便数も増えることが期待されています。

出迎え客でいっぱいの空港ターミナルビルの展望台。

 わたしは、空港で輪行袋など、空港付近のツーリングに必要のないものをコインロッカーに預けようと思いました。エアーニッポンの受付カウンターにコインロッカーの場所を聞いたところ、「そういうものは設置していない」という回答が返ってきました。

 ダメもとで、「この荷物を預かってもらえませんか?」と、輪行袋が入ったビニール袋を差し出したところ、「航空券を見てもらえれば、預かれる」ということでした。わたしは、航空券を見せて、カウンターで荷物をあずかってもらうことにしました。

 さらに身軽になったわたしは、東京からの第1便の着陸を見学することにしました。飛行機の着陸を見られる場所は、主に、空港ターミナルビルの展望台か、空港敷地内の端にある多目的広場とよばれる高台の2か所です。

能登空港で飲む。
クリックすると拡大します。
うまい!
たまらん!
コーラに限る!
幸せ。

 ターミナルビルの展望台に行ってみたところ、なぜか、鈴なりの人だかりでした。あと20分ほどで飛行機が来るということもあり、出迎えに来ている人たちだと思います。きょうは休みの日ということもあり、たぶん、なかには、単に飛行機を見学しにきたという人も、多数いるかと思います。(笑)

着陸する寸前の写真。見学に来た老人会の方々であろう人たちといっしょに。

 わたしは、展望台での見学をあきらめ、自転車で飛行場の端にある多目的広場の高台に向かいました。そこには、老人会の方々と見られるご老人たちが、たくさん見学にきていました。わたしも、そのなかに混ぜてもらい、飛行機が飛来するのを待ちました。高台からは、七尾湾に浮かぶ能登島がよく見えました。

 しばらくすると、能登島の方角から小さな飛行機が飛んできました。エアーニッポンのB737−500(愛称:スーパードルフィン)です。飛行機は、ふらふらと両翼を揺らしながら減速し、高度を下げています。着陸のため減速しているとはいえ、飛行機は速い。わたしが、能登島から苦労して穴水まで帰ってきた距離を、わずか数分で飛んできます。

 推定ですが、着陸態勢で減速しているものの、最低で時速300キロは出ていると思います。能登島から空港までの直線距離は約20キロですから、約4分で飛んでくることになります。わたしの自転車なら、平均時速が速くて10キロなので、同じ距離を走ると2時間かかるわけですから、やはり飛行機は速い。

 能登島方面から飛来した場合、そのままでは滑走路に進入することはできません。このため、十分に減速し、高度を下げながら、ほぼ90度の角度で旋回したのち、滑走路に着陸するというコースをとります。

自走して空港ターミナルに向かうドルフィン。

 ◆スーパードルフィンは、こうしたコースを、難なくこなし、ひらりと滑走路上に舞い降りました。横で見ていた老人会所属と思われるおばあさんは、「わしも飛行機を運転してみたいなぁ。一輪車に乗るように器用でないと無理かな」と話していました。わたしも、たぶん、そのくらい器用できないと、ひらりと舞い降りるという芸当はできないと思います。押すと写真が出ます。

 ◆飛行機は、滑走路に降り立つと、ギア(車輪)のブレーキをかけながら、エンジンを逆噴射させ、滑走路の真ん中をちょっと過ぎたあたりで停止しました。その後、自分でUターンし、滑走路上を自走して空港ターミナルに移動しました。押すと写真が出ます。



コラム:転倒寸前。雪国の路面特性に注意。
アスファルトの路面に埋め込まれ、写真手前に伸びるコンクリートブロックが、除雪用の液体を放出する機構。大型トラックの通行などで、このブロックが浮き上がって段差ができる。これに躓(つまづ)くと転倒することも。クリックすると拡大します。

 ところで、わたしは、能登半島ツーリングで、1回だけ転倒しそうになりました。道路の左端にあった段差が原因でした。段差は、わずか2センチほどでしたが、わたしの細いタイヤがひっかかるには十分な高さがありました。

 能登島から帰る途中の国道249号線のことでした。大型ダンプやマイカーが絶え間なくわたしの隣を追い越していくなかで、その段差にひっかかりました。タイヤが段差にひっかかり、転倒寸前までバランスを崩しました。ほんとうに転倒していたら、クルマの前に転がり込んでいくことも十分に考えられます。

 そのときは、夕暮れ時で、段差の原因がよく分かりませんでしたが、あとになって分かりました。能登空港の近くにきたとき、同じような構造物があったからです。

 構造物とは、除雪用のコンクリートブロックでした。ブロックのなかには、除雪用の液体(温水?)を出す機構が埋め込まれており、積雪のときは、恐らく、ここから液体を出して除雪するのだと思います。埋め込まれたブロックの写真はこちら。押すと写真が出ます。

 ただし、コンクリートブロックの固さに比べて、道路表面に敷いてあるアスファルトは柔らかい素材です。このため、国道など大型トラックが頻繁に通る道路では、それら車両の重みによりアスファルト部分が沈下し、相対的に固いコンクリートブロックが浮き出てくる現象が起こるようです。

 このアスファルトから浮き出たコンクリートブロックの“段差”に、わたしの車輪がひっかかったと考えられます。雪国の道路ならではの特徴として、気を付ける必要があると思いました。


輪島広域農道を走る。(◆の段落か写真をクリックすると拡大写真が見られます)
能登空港の端にある見晴台にて。

 ◆わたしが乗る飛行機は、15時40分に能登空港を離陸します。4時間ほど時間の余裕があるので、空港近くの山林を自転車で走ることにしました。空港の端にある見晴台から自転車で駆け下り、輪島広域農道を走りました。とくに、農道が走りたかったわけではなく、制限時間のなかで、確実に戻ってくれるルートを探したところ、たまたま、この農道を見つけたという具合です。この写真は見晴台から駆け下りるところです。押すと写真が出ます。 農道の地図はこちら。押すと写真が出ます。

 ◆空港近くの山林一体は、古くから開墾されているようで、水田や杉畑(杉の人工林)が広がっていました。わたしは、ここで、生まれて初めて、野生のキジを見ました。残念ながら、一瞬のことだったので、写真には収められませんでしたが、自転車で走っていると、茂みのなかから、ニワトリのような鳥が、バサバサっと飛び立ちました。この写真は、キジを目撃した茂みの前で撮りました。押すと写真が出ます。

手入れが行き届いた杉畑(杉の人工林)。

 ◆このあたりの道路は、珠洲道路とは打って変わって、クルマの交通量が少ないのに驚きました。たまに、農作業用の軽自動車が通るくらいです。空港のすぐ近くだけあり、空を飛ぶ飛行機のエンジン音が聞こえてくることがありますが、全般的にとても静かな山林です。旅客機は1日2便しか飛びませんが、空港敷地内に技術専門学校の「日本航空学園」の施設があり、小型機などが飛ぶことも多いようです。押すと写真が出ます。

 ◆山林のなかには、キノコの栽培場もありました。杉林の根本に、キノコ栽培用の丸太が立体的に組まれています。このあたりの道路は、これら山林や田畑、キノコの栽培など、さまざまな作業がしやすいように、とてもきれいに舗装されています。確かに道幅は狭いですが、自転車で走るには、まさに最適なルートです。押すと写真が出ます。


能登空港を離陸。羽田へ。(◆の段落か写真をクリックすると拡大写真が見られます)
 能登空港を離陸する瞬間。展望台には、たくさんの人が見送りに。ぐんぐん加速していきます。押すと写真が出ます。
 飛び立ちました。進行方向右側の窓からは、七尾湾に浮かぶ能登島がよく見えました。押すと写真が出ます。
 安定飛行に入ると、搭乗員さんたちが飲み物をくれます。しかし、飛行時間が短いため、全員に行き渡らないことも。押すと写真が出ます。
 30分あまり飛ぶと、右手前方に、富士山が小さく見えました。このあたりから高度を下げ始めます。押すと写真が出ます。
 羽田空港に降り立ちました。能登半島は快晴だったのに、東京はどんより曇っていました。押すと写真が出ます。

 ◆わたしは、珠洲道路と、ぼぼ平行に走る林道を、桜峠方面に走りました。林道はすべて舗装されていて、予定どおりに距離を伸ばすことができました。この坂を登ると、珠洲道路に合流します。桜峠は、珠洲道路を空港方面に少し戻ったところにあります。押すと写真が出ます。

 ◆桜峠は、珠洲道路沿いにあり、休憩施設があります。珠洲道路を走るマイカーやトラックの運転手さんが、たくさん休んでいました。今日は、休日ということもあり、趣味で走るオートバイ・ライダーの方も、多く見かけました。この写真は、桜峠のすぐ近くの空き地で休んでいるところです。押すと写真が出ます。

 おそらく、以前は、いま、わたしが休んでいるところが珠洲道路だったのですが、最近の拡幅工事で、珠洲道路は、一段低いところを、より直線的に走れるようになったのだと思います。珠洲道路は、交通量の増加をうけて、各自治体が拡幅工事を推進しているようです。

 ◆この写真は、桜峠の休憩施設で撮りました。押すと写真が出ます。

 ◆わたしは、時間通り、無事に空港に帰り着くことができました。受付カウンターで預けていた輪行袋を受け取り、自転車を袋に入れました。この写真は、能登空港で自転車を輪行袋に入れたところです。帰りも破損しないように、緩衝材(プチプチ)を、たくさん自転車に巻き付けました。押すと写真が出ます。

 また、手荷物検査で引っかからないように、自転車整備用の工具類は、あらかじめ、すぐに取り出せるところに入れました。検査員に提示を要求されたら、すぐに取り出せるようにしておかないと、検査に時間がかかってしまうからです。

 ◆無事に手荷物検査が済み、空港内の待合室に来たところです。飛行機は、もう空港に着いていて、折り返し東京に飛ぶ準備をしていました。押すと写真が出ます。

 ◆午後3時半ごろ、飛行機に乗り込みました。この写真は、機内に通じる陸橋を渡っているところです。ガラス張りの陸橋からは、空港ターミナルや滑走路、飛行機の様子がよく見えました。押すと写真が出ます。

 ◆空港ターミナルの展望台には、多くの人が見送りに来ていました。大きな展望台が人でいっぱいです。およそ100人のスーパードルフィンの乗客数よりも、見送りの人の数の方が多いように見えます。押すと写真が出ます。


楽しかった能登半島ツーリング。(◆の段落か写真をクリックすると拡大写真が見られます)
山林を元気よく走る。

 楽しかった能登半島ツーリングも、これで終わりです。初めて自転車といっしょに乗った飛行機の旅は、天気にも恵まれ、とても満足できるツーリングとなりました。これで、飛行機を使った移動にも実績ができ、来年、暖かくなったら、もっと遠いところにも、飛行機を使い、短い時間で行ける自信がつきました。

 能登半島は、東京や大阪から、とても行きやすいところです。珠洲道路や国道249号線などの幹線道路を避ければ、山林や田園が広がる、とてものんびりとしたところです。美しい海や、おししい空気は、まさに、自転車で走るのに最適です。標高何千メートルという高い山がないというのも、自転車で走りやすい環境をつくりだしています。

能登空港のおみやげの「スカイのっぴー」グッズ。

 今回は、能登島と輪島、能登空港周辺、珠洲の一部を走っただけですが、能登半島は、とても広く、走るべきところは、まだたくさん残っています。今度、能登半島に来たときは、もっとたくさんのところを自転車で走りたいと思いました。

 ←最後に、能登空港のおみやげ屋さんで、能登空港オリジナルのキャラクター「スカイのっぴー」のグッズを購入しました。地元輪島の漆器に「のっぴー」が描かれているものと、「のっぴー」のキーホルダーを、それぞれ1個ずつ買いました。左の写真が、そのとき買った漆器とキーホルダーです。のっぴーは、とてもかわいく、空港のイメージアップに役立っています。わたしにとっても、のっぴーは、とてもいい記念品となりました。


 次は、「【番外編】能登鉄道で珠洲・蛸島の先端へ」に続きます。ここをクリック!



前のページに戻ります。

「があ子の自転車ザンマイ」に掲載の記事・写真の無断転載はご遠慮下さい。
Copyright 2003 Gaako Cycling Club. All rights reserved.