佐渡島へ。朱鷺の島を目指す
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始発の新幹線で、佐渡島を目指す。(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
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 ◆朝6時08分、わたしは、東京駅から上越(新潟)新幹線「とき号」に乗って、佐渡島を目指しました。初めて乗る新潟新幹線で、初めての日本海側を走る自転車旅行に出発です。押すと写真が出ます。

 ◆東海道本線と新潟新幹線。実は、この日、台風が日本海沿いを北上してきていて、天気は、これから大荒れになる見込み。押すと写真が出ます。

 ◆新幹線に乗り込むわたし。ちょっと緊張。押すと写真が出ます。

 今回、わたしが佐渡島を選んだ理由は、次の3つ。(1)車の交通量が少なく、山と海の両方が楽しめること。(2)自転車が走るのに適した林道や農道、県道といったローカルな舗装路が、ふんだんにあること。(3)そこまでの交通費が高くないことです。

東京駅から新幹線に乗る。

 (1)(2)の条件を満たしやすい場所は、端的に言って「離島」です。離島で、東京から近いのは、伊豆大島や八丈島ですが、この2つの島は、すでに自転車で行ったことがあるし、一週間ものあいだ、自転車で走り込むには、ちょっと面積が小さすぎます。そこで候補に挙がったのが、南から沖縄本島、奄美大島、対馬、隠岐、淡路島、佐渡島でした。

 沖縄本島と淡路島は、東京からの交通費が比較的安くて、行きやすいのですが、車の量が多いことが簡単に予想できるので却下。奄美大島、対馬、隠岐は、そこまで行くための交通費が、べらぼうに高いために、今年は見送ることにしました。とくに奄美大島は、日本航空の独占航路であるため、沖縄への航空運賃の2倍くらい高い片道3万5000円くらい(往復約7万円)もかかることだってあるようです。

新幹線車内でお弁当を食べる。おいしい。

 7万円あったら、たぶん、香港往復どころか、シンガポールも往復できるかも知れない。そこで、沖縄本島や奄美大島とほぼ同じくらい大きいにも関わらず、そこまでの交通費が奄美大島の3分の1近い片道約1万3000円で行ける佐渡島に決めました。

 佐渡島の面積は東京23区の約1.5倍。奄美大島や対馬よりも大きく、沖縄本島よりも一回り小さいという大きさです。それでも、伊豆大島の面積の約10倍近くあり、自転車で走るには、とても大きな島です。佐渡島の人口は約7万2000人です。04年3月に、これまでの島内10市町村が、ひとつの合併して「佐渡市」になるとのことです。


新潟から豪華フェリーに乗る。(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
豪華フェリー「おけさ丸」。

 東京から新潟行き始発の新幹線「とき号」で飛び出してから約2時間後の8時16分に新潟駅に着きました。佐渡島に行くには、船に乗らなければなりません。新潟駅から船が行き来する新潟港までは3〜4キロメートルほど離れていますが、路線バスが頻繁に運行しているため、不便なく港まで移動できました。

 新潟港からは、排水量約1万トンを超える巨大フェリーと、高速ジェットフォイル(水中翼船)の2種類の船が就航しています。わたしは、行きは巨大フェリー「おけさ丸」に乗り、帰りは高速ジェットフォイルに乗ることにしました。

カモメに「えびせんべい」をあげるわたし。

 巨大フェリー「おけさ丸」を選んだ理由は、ジェットフォイルの約3分の1の約2000円と安いのに加え、豪華曲線のような1万トンクラスの航海を楽しめ、なおかつ、カモメに「えびせんべい」をあげることができるからです。

 フェリーは新潟港から佐渡島まで約2時間で着きます。このあいだ、船のあとを追うように、カモメが飛びます。船内には、カモメの好きな「えびせんべい」が売っており、興味のある乗客は、えびせんべいを買って、カモメにあげることができます。

 船の甲板に上がり、えびせんべい(以下エビセン)をカモメにあげる方法は、主に3つ。(1)甲板に立って、エビセンを持った手を伸ばすと、カメもが飛んできて、エビセンをさらっていきます。(2)甲板からエビセンを海へ放り投げると、カモメが、ひらりと急降下し、エビセンが海へ落ちる前に、口の中へ入れます。(3)たとえ、エビセンが海に落ちても、カモメは水面に浮かぶことができるので、着水し、ゆっくりと、くわえて食べます。

「えびせんべい」を食べるカモメ。

 ◆新潟港を出港する「おけさ丸」の船尾から撮影。左側に見えるのは、今年オープンしたばかりの「朱鷺メッセ」(ときめっせ)という近代的なビルディング。日本海側で最も高い展望台を備えているとのこと。押すと写真が出ます。

 ◆カモメとわたし。おけさ丸の後部デッキの上にて。押すと写真が出ます。

 ◆手に持ったエビセンを食べるカモメ。〜その1〜押すと写真が出ます。

 ◆手に持ったエビセンを食べるカモメ。〜その2〜押すと写真が出ます。

 ◆手に持ったエビセンを食べるカモメ。〜その3〜押すと写真が出ます。

豪華客船のような装飾の「おけさ丸」の船内。

 ◆手に持ったエビセンを食べるカモメ〜その4〜。右下のスミに小さく横になって写っているカモメがかわいい。えびせんが、とても気になるらしい。船のまわりには、他にも数十羽のカモメが飛んでいて、船のデッキからも数十人の乗客が、えびせんをあげていました。わたしも、そのうちのひとり。押すと写真が出ます。

 ◆手に持ったエビセンを食べるカモメ〜その5〜。3羽で編隊を組むカモメ。1羽がエビセンを取り損ねても、後ろのカモメが、ひらりとエビセンをくわえる。連携プレーで、エビセンを残さず食べる賢いカモメ。でも、エビセンが気になりすぎて、仲間どうし、空中衝突を起こすような、きわどいニアミスも、たまにある。押すと写真が出ます。


船と平行して飛ぶカモメ。(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
佐渡トキ保護センターで、朱鷺を観察。

 船が止まっているときは、カモメは揚力を得るために、猛スピードでエビセンめがけて突っ込んできます。あまりにスピードがあって、少し怖いくらいですが、いったん、船が走り始めると、カモメは船と同じ速度の約40キロで、船と平行して飛び始めます。

 このため、甲板から見るカモメは、とてもゆっくり飛んでいるように見え、なかには、空中で静止しているような錯覚を感じます。そのカモメの口のところにエビセンを差し出すと、パクリとくええて食べてくれます。そうこうしていると、あっと言う間に2時間がたち、佐渡島に到着します。

 新潟駅に着いたときは、日本海沿いを北上してくる台風が、ますます近づいていました。わたしが乗ったフェリーは、新潟港を朝9時30分に出港したのですが、これ以降のフェリーやジェットフォイルは、台風を避けるため、この日は、すべて欠航になりました。間一髪のぎりぎりのところで、佐渡にたどり着けました。

朱鷺とわたし。

 台風の影響で、佐渡は雨が降っていました。このため、自転車に乗るのはあきらめて、朱鷺(とき)を見学することにしました。お宿に自転車などの荷物を預けて、佐渡の新穂村(にいぼむら)にある「佐渡トキ保護センター」に行きました。

 朱鷺の保護を目的とした「環境保全協力費」の200円を支払い、朱鷺を見ました。中国から贈られた朱鷺をもとに繁殖した約40羽が、鳥籠のなかにいました。佐渡では、もっと数を増やして、野生に放し、ふたたび朱鷺が飛ぶ島にする方針だそうです。

 ◆朱鷺のポスターの前にて。押すと写真が出ます。


浄瑠璃と山下清。(◆の段落か写真をクリックすると写真が見られます)
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 宿は、佐渡トキ保護センターと同じ新穂村のなかにとりました。名前は「国見荘」(くにみそう)です。新穂村は、佐渡島のほぼ真ん中にあり、ここを拠点に自転車で東西南北、どこへ漕ぎ出しても便利だからです。

 ◆国見荘に戻ってから気づいたのですが、ここは、画家の山下清(やましたきよし)の母親の実家なんだそうです。つまり、新穂村出身の女性が、東京で生んだ子がひとりが山下清というとこだそうです。山下清自身は、東京育ちなのですが、本籍は母親の新穂村に残したままなので、墓は、この国見荘がある見晴らしのよい、小高い丘のうえに建てられています。押すと写真が出ます。

「浄瑠璃文弥人形」(じょうるり・ぶんやにんぎょう)。

 また、この国見荘は、「浄瑠璃文弥人形」(じょうるり・ぶんやにんぎょう)の劇団メンバーでもあり、常設の舞台があることでも有名なんだそうです。山下清、浄瑠璃文弥人形に興味のある方は、ぜひ、おすすめのお宿です。文弥人形は、ほんらい、常設の舞台を持たないのですが、後世に残すため、特別に常設舞台をつくったそうです。

 ◆国見荘では、夜8時過ぎから、浄瑠璃文弥人形を演じてくれることがあります。わたしの泊まらせていただいた晩は、夏休みということもあり、連日のように演じてくださいました。舞台の前は、大きな座敷になっており、宿泊客は、ご飯をいただいたのち、文弥人形の演技を楽しむことができます。写真は、文弥人形を見入る宿泊客のみなさんです。押すと写真が出ます。

豪華なお料理に大満足!

 ◆演技のあと、文弥人形の歴史などを、丁寧に説明してくださる女将さん。演技は一流で、以前は、文弥人形の公演を依頼され、世界中、飛び回っていたご経歴をお持ちです。でも、宿泊客には、とても面倒見がよく、一見した感じ、由緒ある文弥人形の劇団員だなんて、想像できないくらいです。押すと写真が出ます。

 ◆国見荘のメニュー豊富な夕食をいただくわたし。座敷のなかには、山下清の絵が多数かざられており、これら力づよい絵に囲まれて、おいしい料理をいただき、なおかつ、文弥人形も楽しめるなんて、大満足です。東京からの移動の疲れもあって、この日は、ゆっくりお休みすることができました。押すと写真が出ます。

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