| 筑波山を目指す。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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朝起きると、昨日の夕立が嘘のように青空が広がっていました。お宿のテレビをつけ、天気予報を見たら、茨城県各地で今日も局地的な雷雨があると話しています。夏の間は、毎日のように、雷雲が発達し、ところどころで激しい雷雨になります。
しかし、これを避けていては、どんなに晴れていても、外へ出かけることはできません。今回の旅行のために、ぴかぴかに磨き上げたわたしの自転車も、昨日の夕立で、泥だらけになってしまいました。これまで、絶対に雨にぬれたくないと思っていましたが、自転車にべっとりついた泥を見ると、なんだかそんな気持ちがいくぶん吹っ切れたようにも感じます。わたしは、朝ご飯をもりもりと食べて、元気よく自転車で外に漕ぎ出すことにしました。 今日、目指すのは、標高877メートルの筑波山です。関東平野にそびえ立つ筑波山の姿は美しく、全国有数の名山として称えられています。お宿を出て、すぐ目の前に見える筑波山に向けてペダルを回しました。平坦な道はすぐになくなり、上り坂に差し掛かりました。 |
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| 唯一の道なのに閉め出し。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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筑波山山頂(女体山)へは、山頂近くにあるロープウェイ乗り場「つつじがおか」まで自転車で行き、そこからロープウェイに乗る必要があります。筑波山は頂上部分が尖っているためクルマや自転車では上れません。健脚の方は、登山道を徒歩で山頂まで登ることも可能ですが、時間がかかるので、わたしは、いさぎよくロープウェイに乗ることにしました。
つつじがおかまでは、4本の道が通っています。正確には、つつじがおかの約1.5キロメートル手前でこの4本の道が合流し、つつじがおかへ続く1本の道へとつながっています。これら計5本の道が交差する5叉路の交差点が「風返峠」です。わたしは、まず、この風返峠交差点まで登り、ここからここからロープウェイ乗り場へ続く道を進むことを計画しました。 風返峠交差点までの4本の道の内訳は、まず土浦市方面から来る有料道路「表筑波スカイライン」、2本目はつくば市方面から来る「筑波スカイライン」、3本目が昨晩わたしが宿泊した八郷町(やさとまち)方面から来る地方道42号線、最後の4本目が同じく八郷町方面からの林道です。 わたしは、クルマの交通量が最も少ない林道を通って筑波山に登りました。予想したとおり、林道はクルマの交通量が少なく、おまけにちゃんと舗装もされてあったため、快適かつ安全に登ることができました。 しかし、つつじがおかの手前にある風返峠交差点まで登ってきたとき、驚くべき事実に直面しました。なんと、風返峠交差点からロープウェイ乗り場までの約1.5キロメートルの道は、四輪車以外のすべての車両および歩行者を通行止めにしていたのです。道路の幅も十分にあり、きれいに舗装されているにもかかわらず、自転車、歩行者を通行止めにしている理由が納得できませんでした。ここを通らなければロープウェイに乗れないからです。 風返峠交差点のすぐ脇にあって、車両や歩行者の通行を厳しく監視している管理事務所まで歩いて行き、「クルマを持っていないと、ロープウェイも乗れないのですか?」と聞いたところ、「だったら、クルマを買えばいいじゃん。歩きたいんだったら登山道がある。自転車は担がなきゃ上れないけどね」と、木で鼻を括るような対応でした。 |
| 実はあった! 筑波山への裏林道。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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この道路は、よほど四輪車以外のものを通らせたくないようです。周辺の有料道路は自転車や歩行者が通っていいのに、なぜここだけ閉め出すのか理解できませんでした。ロープウェイに乗るための唯一の道を閉ざされてしまい、筑波山の登頂をあきらめかけたときでした。
さっきの管理事務所のなかから、別の担当者の方が出てきて、「この道は四輪車専用だけど、筑波山の反対側からロープウェイ乗り場まで行ける裏道がある」と、こっそり教えてくれました。地図をみても、そのような道は載っていませんでしたが「自転車でも走れる道があるから行ってみるといい」と勧めてくれました。他に方法もないし、わたしは半信半疑でしたが、行ってみることにしました。 今登ってきた道を少し戻り、教えてもらった山の裏側にある林道に入りました。林道の周囲には、関東森林管理局森林技術センターが管理している杉林が広がっていました。林道は、この杉林の手入れをする作業用の道ですが、同時にハイキングコースとしても利用されているようです。道は未舗装で、勾配がきついところもあります。
ガタゴトと砂利道を道なりに登っていくと、少し開けたところに出ました。どこからか人の声や音楽が聞こえてきます。ロープウェイ乗り場が近いのかも知れないと思い、周囲をよく見渡してみると、「つつじがおか、この先100メートル」と書いた看板がを見つけました。裏道は確かに存在していました。 つつじがおかまでの道は階段になっていたため、自転車を停めて歩いて登ることにしました。100メートルも歩かないうちにロープウェイ乗り場に併設された駐車場にでました。駐車場には、もちろん四輪車しかありません。 あとで分かったことなのですが、筑波山周辺の道路は、要所要所でオートバイを通行止めにし、オートバイが筑波山に近づきにくい制限措置がとられていました。恐らく爆音を立てながら、制限速度を超えるスピードで疾走するオートバイが後を絶たなかったため、閉め出されてしまったのかも知れません。でも、なぜ、自転車や歩行者まで閉め出されているのかは分かりませんでした。
道路はガソリン税や車両重量税などの財源で建設されているため、こうした税金を支払っていない自転車や歩行者は通行する資格がないと考えられているのでしょうか? でも、今回は、そうした障害を乗り越えて、結果的には、クルマがほとんど通らない、安全で快適な、地図にも載っていない裏道を通ってロープウェイ乗り場まで登れたことは、幸いなことだったと思っています。 |
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| 筑波山頂から林道経由で真壁へ。 (◆の段落や写真を押すと音声や拡大写真が見られます) |
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ロープウェイで山頂の女体山に着くと、少しひんやりしていました。眼下には緑豊かな真壁町(2005年10月から桜川市)が広がっていました。山の尾根づたいに筑波山のもうひとつの山頂「男体山」に歩いて行けるようでしたが、時間が限られているため今回は見送りました。
山頂をあとにして、筑波山の裏側を真壁町方面に抜ける林道方面に自転車を進めました。真壁町までは、他にも道がありますが、林道を通った方がクルマの交通量が少なく、安全で快適に走れると考えたからです。 林道は舗装していなかったことも影響してか、クルマは1台も通りませんでした。生い茂った草木がところどころで道に覆い被さっていたり、雨で砂利の路面が削られ、深い溝ができているところもありました。これでは、クルマで走るのはちょっと困難です。この点、自転車は軽いので、どんなに道が悪くても、着実に前へ進めることができました。
筑波山周辺には、こうしたクルマがほとんど通らない林道がたくさんあります。多くは舗装してありませんので、マウンテンバイクでないと走れませんが、全部の林道を完走しようとすれば1週間くらいかかると思われるほどです。たとえば、筑波山からきのこ山、足尾山、加波山の尾根沿いに北へ向かって伸びる林道は、とても走り甲斐があると思います。尾根道は起伏が激しいので、次回、体力と時間に余裕をもって、ぜひ挑戦したいと思っています。 ◆あしたは、加波山に自転車で登ります。この段落をクリックすると第3日目「神秘的な加波山へ。激しい坂道が続く」のツーリングレポートにリンクします。 |